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ひっさびさに紅花書きました! 吃驚するほど楽しくてほんとどうしようかと思いました! 紅花大好き!
えー、今回は、例の植田院ゼリ子に去年の12月中旬ぐらいに回されたバトンのやつです。
そのバトン、探そうかと思ったけど大変そうだったので諦めました。
でもお題だけは記憶していたので書いたんですよー。えらい! 私ほんとえらい! でもなんでもっと早く書かなかった! ばかなの? あほなの? ていうか前置き長いよ! さっさとはじめろよ!
というわけで、つづきから始まります。
あ、ちなみにお題は「帽子で護」でしたー。
えー、今回は、例の植田院ゼリ子に去年の12月中旬ぐらいに回されたバトンのやつです。
そのバトン、探そうかと思ったけど大変そうだったので諦めました。
でもお題だけは記憶していたので書いたんですよー。えらい! 私ほんとえらい! でもなんでもっと早く書かなかった! ばかなの? あほなの? ていうか前置き長いよ! さっさとはじめろよ!
というわけで、つづきから始まります。
あ、ちなみにお題は「帽子で護」でしたー。
「おい」
兄が久しぶりに家を訪れた。母の過剰極まりないもてなしをさらりと受け流し、兄は真っ直ぐに私の部屋に入って来た。
「なんですか」
書物から顔をあげる。見ると、兄はその手に帽子を二つ持っていた。
「遣る」
兄はそう言って、二つの内の片方を私の頭の上に乗せた。毛の不織布で出来た、山高帽である。
「どうしたんですか、急に」
瞼の上まで深く被らされた帽子を手で押し上げ、問い掛ける。兄は畳の上に胡坐をかいて座り、煙草に火をつけ、たっぷりと時間をかけて一息をしてから言った。
「そいつがお前に買えというから買ったんだ」
兄は、そいつ、と言う時に煙草を持った手で私の頭の上を示した。煙がまき、山高帽を包む。
紫煙の向こうにはどこか満足気にしている兄が居た。十中八九、煙が見せた夢だろうが。
そう云えば、兄は昔、人に物をやるのが好きであったな、と思い出した私は煙が空気に還る前に、「では、有難く頂戴します」とだけ言った。
視界の上の方には、温もりが乗っていた。
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