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ちょっとだけ水が入ったコップ。
そのなかに放りこむ、白いカタマリ。
その名は酸化カルシウム(CaO)。
海苔のふくろに入ってた乾燥剤。
あめ玉みたいなかたちして、白い紙に包まれてた乾燥剤。
水に浸かったそれは、じゅわじゅわと泡を出す。
私はただ頬杖をついて見ていた。
泡が死にかけると、私は水を足した。
そうすると、泡が生き返った。
そして、不意に、
ぱかり、
表面の白い殻から、銀色のまあるい球が生まれた。
ふるふるとゆれた水銀状のその物体は、
直後、
音をたてて炎上した。
全身の毛を逆立てた私は、それをただ見ていた。
そして考えた。
これをあめ玉みたいに舐めたらどうなるのだろう。
きっと、熱い。
熱くて熱くて熱くて、
口のなかが銀色になって、
熱くて熱くて熱くて、
ドラゴンのように火を噴いて死んでしまうのだ。
それは、なんて (、ロマンチック)
だから、
きょう私は、海苔を買ってきた。
きょう私は、白いカタマリから生まれ変わる。
きょう私は、灼熱に身を焦がす。
きょう私は、銀色の竜に、
うまれかわるのだ。
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